PTコピーライターの食卓

二子玉川在住、個人事業主のテーブルトーク

寒い夜はアレンジ湯豆腐!具材やレシピをご紹介、そしてシメはこれ

寒い日に外出先から帰宅途中、熱い豆腐が恋しくなる季節です。ただ、正統派の湯豆腐だと何か物足りないのでもっと鍋にいろいろな具材を投入し、もっとにぎやかにできないだろうか・・・。そんな発想からアレンジした湯豆腐を作ってみました。

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正統派湯豆腐は関西ナベ界の重鎮

湯豆腐といえば京都。僕は生まれも育ちも東京なので関西にはまったく縁がありませんでした。ですから、訪れたのも中学時代の修学旅行のみ。でも、1997年4月に出張した時のことが忘れられません。ちょうど桜が満開になり、信じられないほど華やかで、こんな世界があったのかと、それまで目を向けてこなかったことをずい分と悔やみました。

祇園かどこかのある飲食店の店先に毛筆で「湯豆腐」と書かれた紙が貼ってあったのを、重厚な和のテイストとして今でも鮮明に記憶しています。あまりにも風景にマッチしていたので何か元禄時代にでも紛れ込んだような、そんな時空を超えた不思議な感覚になりました。実際、京都には老舗や名店がそろっており、京料理にも欠かせません。

正統派の湯豆腐は、鍋に昆布出汁(だし)、大きめに切った豆腐、それにタラ。煮立ったらポン酢でいただきます。他にいろいろと一緒に煮ると雑味が出てしまい、豆腐本来の風味を損ねるためシンプルにしています。もう徹頭徹尾、豆腐を味わうという心意気の感じられる関西ナベ界の重鎮。いや、古き良き日本の心そのものと言えます。

自宅で湯豆腐ならもっとボリューム感を

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といっても、京都の老舗で味わうような正統派の湯豆腐を自宅でいただこうという気には、どうしてもなれません。そのような湯豆腐は、つまりムードを味わうためのもので、食欲を満たすのを最優先したメニューではないからです。豆腐には意外なほどのボリュームがあり、少量を口にしただけでも満腹感を得られることがあります。

しかし、正統派の湯豆腐は、やはり上品すぎて物足りなく思えてしまいます。豆腐の付け合わせであるタラは淡泊な印象が強く、すぐに消化されてしまいそうで頼りなく感じられます。それなら、鳥肉でいいじゃないですか。そして、肉を使うなら野菜にも声をかけたい、それならスープにも出汁が生まれるのでしめの一品も考えたい、とアイデアが広がります。

そんな考えで、次の具材を選びました。鍋に水を入れ昆布だしを敷いた後、鶏むね肉2羽、豆腐2丁、油揚げ1枚、春雨、大根、長ネギ、大根の葉。そこへ塩を振りかけます。水から煮込んでいきましょう。そうすることによってそれぞれの具材から出汁がほどよく広がり、次第に調和していきます。よく見ると、豆腐が多めの水炊きとも言えますね。

やっぱり食べ応えがないと・・・

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煮込んでいくと鍋ブタの小さな穴から白い湯気が下から上にスーッと立ち昇ったら、火を止めて少し余熱を使いましょう。そうしたら、テーブルに運び、フタを開けます。うわぁっと湯気とともに鳥肉の香りが広がります。うーん、やっぱり水炊きかな。主役の豆腐にも昆布、鳥肉、野菜のスープが浸み込み、ボリューム感が増しました。

それをポン酢でいただきましょう。ポン酢といっても、市販のポン酢ではなく、ご近所さんが庭先のゆずの木からとったばかりの実をいただいたのでそれを絞り、そこにしょう油少々、さらにアツアツのスープを加えます。やはり、いろいろな具材からの出汁を使ったアツアツのスープが決め手になりますね。さあ、豆腐を取り出し、タレにつけて・・・。

あちあちあち。そう、これこれ。豆腐はエライ。鶏肉などに主役の座を奪われても、独自性を発揮していい仕事をしています。油揚げも、親せき関係にある豆腐を引き立てようと、献身的な役割を果たしています。そして、鳥肉。柔らかく煮込まれ、幸せの歯応えを楽しませてくれます。それぞれが持ち味を出し尽くして相乗効果を高めた「組織美」と言えます。

しめは意外にもカレー味がマッチ

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食べ応えのあるメニューに満足すると、みんなみんないい人に見えてくるのが不思議です。そういう幸福感をできればもう少し共有したい、と考えるのは極めて自然な流れではないでしょうか。そこで、鍋のなかに残った具材から「次」を考えてみました。でも、雑炊にしてしまうとまるっきり水炊きになるので、それはやめておきます。

冷蔵庫の扉を開けると、うどんが出待ち状態でした。お前か。それもいいな。横にはカレールー。おっとその手があったか。よく、おでんの後にカレーを作るという人を思い出し、それなら湯豆腐の後のカレーうどんもありではないかと考えました。さっそくそれらを投入し、味噌にしょうゆにみりんで味をつけ、さらに煮込んで仕上げましょう。

フタを開けると、まさにカレーうどん。ちょっと前まで湯豆腐だったことなど、ウソのようです。鮮やかな黄色がゴッホの『ひまわり』を彷彿をさせます。ズルズル、ズルズルとすすると、心もカラダもさらにポカポカに。豆腐の面影はなくなりましたが、そこがまた人生の儚(はかな)さを思い知ることができ、実に教訓めいたメニューになりました。

アレンジ湯豆腐にしめはカレーうどん。2020年に向け新しいトレンドに・・・ならないな。