1年を通じて水揚げされるタコですが、ミズダコはこれから旬を迎えます。和風に飽きたらイタリアンでいってみましょうか。といっても、「調理」に1分もかかりません。
日本人はいつからタコを?
タコには様々な食べ方がありますよね。刺身が最もポピュラーですが、たこ焼き、おでん、唐揚げ・・・いろいろです。それだけ日本の食卓には古くから根付いています。
1300年近く前に完成したといわれる神話集「出雲国風土記」(いずものくにふどき)での記述から、それ以前にも食料とされてきた歴史がうかがえますね。
日本のスーパーなどで販売されているもののなかで、よく見かけるのは「モーリシャス産」。国内産だけでは賄えなくなり、アフリカ近くのインド洋から輸入されるのですね。
タコの栄養素として注目されるのがタウリン。アミノ酸の一種で、他にはカキやホタテ、といった魚介類、さらに乳製品や肉類にも豊富です。疲労回復に効果的。
イタリアで味わったタコ
タコといえば一般的にマダコを指しますが、夏場が旬のミズダコは長さにして3-5メートル、重さにして10-50キロとデカいのが特徴。タコ界最大にして最強かもしれません。
タコを食べるのは、日本人だけではありません。世界中で獲れるのですから、やはり世界中で食卓に並ぶようです。自分の場合、日本以外ではイタリアで食べたことがあります。
ナポリの海辺のレストラン。イタリア語がわからないので適当に注文してみます。何が出てくるのかわからないっていう状況は、なかなかワクワクしますよね。
テラス席で初夏の日差しの下、流れてくるイタリア民謡を聴きながら待っていると、次々にお皿が運ばれてきました。そのなかの一品が、なんとタコ。
自宅で再現した「レシピ」
イタリア人はタコを食べるのか。それまでまったく考えたこともありませんでしたが、初めて知って嬉しくなりましたね。
でも、当たり前ですが食べ方は全然違います。ホントにシンプル。だって、オリーブオイルを回しかけ、レモンを絞っただけですからね。
それを自宅で再現してみました。まず茹でたタコを買ってきて、一口大のサイズに切り分けます。それにオリーブオイルを回しかけ、さらにレモンを絞りました。
時間にして1分もかからず、「調理」とは言えないかもしれません。それでも立派な一品です。何とも味わい深く、ナポリの海と日差しを思い出させてくれます。
(おわり)