強硬なラーメン原理主義者からは「邪道」と一蹴されてしまうかもしれません。でも、自分がこれまで作ったなかでは最高傑作と断言できます。化学調味料なんて、もちろん使ってません。
目指すは「身体に悪くない麺類」
スープから具材、麺に至るまですべて自分でこなすラーメン好きのユーチューバーがいます。最初は感心しながら視聴していたのですが、すぐに見るのをやめてしまいました。
あまりにも凝りすぎているので、疲れてしまったんですよね。数種類の出汁があるのに化学調味料まで使用し、非常にくどい。固まった脂なんか体内に入れたくない。
ラーメンは、専用のたれを出汁で延ばしてスープを作り、そこにゆでた麺を絡め、その上に具材を乗せただけじゃないですか。もっともっとシンプルであるはずです。
ラーメン店で食べていると、美味しいことに違いはないのですが、どうも身体に悪そうで罪悪感を持ってしまいます。もちろん、お好みですが。
これまで数年に1度、思い出したように自作ラーメンに取り組んだ経験があります。外出制限下の現在、自分の味覚だけを頼りに、改めて作ってみました。目指すは二子玉川の鮎ラーメン。
「煮干し×昆布」は一晩水出し
煮干しと昆布は市販のものを鍋に入れ、一晩水出ししておきます。それだけで8割がた完成。そこに鶏モモ肉、ネギの頭とショウガを入れてから火にかけ、しょう油、みりん、塩で味付け。
ネギの頭とショウガを取り除き、鶏モモ肉と昆布は具材にします。残った煮干しは具材にしても、処分しても、どちらでも結構です。お好みでどうぞ。
ラーメン用の麺を用意していませんが、ここでは乾麺のひやむぎを使います。ふざけんな!と怒られるかもしれませんが、ラーメンのスープに浸せばそれらしくなるので慌てずに。
次はトッピングですね。出汁として使った鶏モモ肉と7分間ゆでて冷やした卵、長ネギ、それにのり。昆布を千切りにしようとしていたら、家人に捨てられたので本日はなし。
さあ完成しました。スープを一口すすり神経を研ぎ澄ましてみると、遥かかなたに長ネギの青い部分とショウガの香りを感じることができますね。脂は鶏肉の皮のみ。
強硬派のラーメン原理主義者は、こういうのはやっぱりラーメンとは認めないでしょうね。ならば、ベトナムのフォーだと言って逃げ切りましょう。料理は自由だ。
(おわり)