PTコピーライターの食卓

二子玉川在住、個人事業主のテーブルトーク

真冬の夜のJAZZも悪くない

いつもなら賑わいを見せる週末の東京・原宿界わいも、この夜は平年を下回る寒さとあって人影はまばらです。

粉雪の舞うなか、ダウンやマフラーに身を包み白い息を吐きながら向かった先は竹下口近くの「bar dAZE」。

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隠れ家風のその店に到着したのは、午後9時前でした。これからピアノとベースのデュオによるジャズのライブが始まろうとしています。

テーブル、ソファの席はほぼ埋まり、薄明りのなかカウンターの最も奥にポツンと空いた1席を発見。初めて訪れた店なのに、まるで自分の到着を待っている指定席のようです。

ダウンやマフラーを取ってから席に着き、ステージに身体を向けると、ほどなくして演奏が始まりました。

All the things you are」のリズムやメロディーが温かい飲み物のように浸み込み、大きくも小さくもない音量は少し前まで縮こまっていた細胞を活性化させるのにちょうどいい具合です。

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耳から入ってくる「Emily」や「Yesterdays」といったスタンダードな名曲の歯切れの良さが、途中で注文した冷たいドリンクと溶け合い、奥底に眠っている鼓動を揺り起こしてくれました。

終盤の「Fly me to the moon」や「Round midnight」は、ピアノとベースの二重奏ならではの親しみやすさではないでしょうか。

ウッドベースを奏でる児玉さんは通信社勤務時代の元同僚で、マクロ経済のリサーチで大きな功績を残した人物です。

温かみのある音色は、裏表がなく誰からも信頼される人柄から放たれると自分なりに納得しました。外の寒さから遮断された空間で、リズムに合わせるようにそう頷くのでした。

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帰り道に表参道まで歩いたのは、寒さがむしろ心地よく感じられたためです。

ジャズは夏の季語にしてもおかしくありませんが、冬に聴く楽しみ方もあると知りました。

(おわり)